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2022.12.12

リサーチャーに聞く!#26 『2022年 敏感肌コスメの市場分析調査』調査のポイント

PRESS

BEAUTY

第26回は2022年11月11日に発刊した『2022年 敏感肌コスメの市場分析調査』です!化粧品市場のなかでもとくに注目を集める敏感肌コスメ市場について、主要各社の商品動向やマーケット(ブランド別、分野別、種類別、チャネル別)を分析するとともに、今後の市場性に徹底調査した同レポートについて、弊社リサーチャーの松川実生に調査のポイントについてインタビューしました!

 

 

松川 実生 プロフィール

リサ・リューション事業部 リサーチグループ Beauty

松川実生

—Profile—
2021年入社後、化粧品分野で主にマーケット調査を担当している。
これまで通販化粧品、メンズコスメに関するマーケット調査を行った。
日本化粧品検定2級取得。
現在は日本化粧品検定1級、コスメコンシェルジュ資格取得を目指し勉強している。

 


―なぜ、今回敏感肌コスメに関する調査を行ったのですか?

松川敏感肌コスメ市場は、業界全体でも注目度が高く、新型コロナウイルス感染拡大によるマスクの常態化で、新たな肌悩みの出現などでニーズが拡大し、さらに注目を浴びる市場となりました。
2022年以降は、新型コロナウイルスを取り巻く環境は変化しつつありますが、こうした変化を経て、各企業がアフターコロナに向けた施策を取り入れています。それぞれの企業が今後どのような商品開発や事業開発でコロナ禍に対応していくのかを知ることが、今後のブランド成長の鍵であるのではないかと考え、調査を行いました。

 

―なるほど、そのような背景があったのですね。実際、今回の調査で新たな発見はありましたか?

松川今回の調査でわかったことは、上記の通りコロナ禍で新たな肌悩みが出現し、スキンケアに対する関心が高まったことに加えて、スキンケアへの関心がボディケアへの関心へと広がりをみせたことがわかりました。ピエールファーブルジャポンの「アベンヌ」では、「トリクセラNT フルイドミルク」を発売し、赤ちゃんと一緒に自身のボディケアができることで子育てママ世代から支持を受けています。子供から大人まで使えるということは、敏感肌に悩む人にとって安心して使用できる指標でもありますね。

ほかにも敏感肌のいつもの肌ケアに加え、特別な日のケアができるフェイスマスクなどの商品を導入するブランドが増えたこともわかりました。コロナ禍でのマスク着用などで日常に疲労を感じる人も多い中、最近では徐々に外出の機会も増えつつあるので、こういったスペシャルケアが“癒し”などの効果をもたらし、ブランドのイメージ醸成にも繋がっていると考えています。

 

 

 

―そんな発見があったんですね!とても興味深いです。現在、敏感肌市場ではどのような商品が注目されているのですか?

松川:近年は顧客一人ひとりの肌悩みに寄り添った高機能商品を展開するブランドが増加傾向にあります。たとえば、佐藤製薬の「ユリアージュ」は、シカ成分×美肌菌×ユリアージュ温泉水を配合する「シカ デイリー」シリーズを発売したり、資生堂の「イハダ」では人気のスキンケアシリーズの美白ラインを投入しています。コロナ禍でのマスク着用の肌荒れだけではなく、花粉やほこり、紫外線による肌荒れに悩む層などの多様化するニーズに合わせた商品が登場しました。
このほかでは、上記に上げたボディケア商品の拡大に加え、UVケア商品の登場も目立ちました。たとえば、資生堂の「イハダ」は、メイクの仕上げや化粧直しに使える日焼け止めパウダー「薬用フェイスプロテクトパウダー」を発売し、日本ロレアルの「ラロッシュポゼ」は主力のデイリー用UVケアシリーズからよりベタつき感を抑えた「UVイデア XLプロテクショントーンアップ クリア」を発売し、どちらも大きな話題を呼びました。これは、人流の増加や外出自粛緩和やマスクを外す機会が増えたことで、敏感肌でも使えるUVケア商品のニーズが拡大したことが関係していると考えられます。このように、外出時のメイクアップ機会の回復など、アフターコロナへ向けた動向が注目ですね。

 

―さまざまな商品が発売されていますね!そのほかに注目ポイントはありますか?

松川:敏感肌コスメはサンプル配布やTVCMなどが主な販促として挙げられますが、近年はSNSを通じたプロモーションや、ドラッグストアの売り場確保から薬剤師・従業員による商品の紹介活動など、小売業との協業で売上を急激に伸ばしたブランドなど、販促の変化も注目すべきポイントであると考えています。
近年は多様化する肌悩みや個の趣向性を尊重する社会的背景が追い風となり、一人ひとりが自分に合った多様なケアを楽しむという意識が増えました。そうしたなかで各ブランドは、敏感肌についての情報発信やブランドイメージの醸成を目的とし、アプリでの肌診断や、ブランドサイトでの魅力的な情報発信を行うなど、顧客コミュニケーションの強化を行っています。各ブランドのプロモーション事例や、実際の店頭事例など画像付きで紹介していますので、新たな視点での考察に注目していただけると嬉しいです。

―なるほど、今後の敏感肌コスメ市場の動向にも注目ですね。
最後になりますが、読者の皆様に一言ありましたらお願いします。

松川:敏感肌市場は時代の変化と消費者のニーズが反映されやすく、近年のコロナ禍の影響でさまざまな肌悩みの出現とともに変容を遂げている市場です。今後も大注目の敏感肌コスメ市場の動向を、ぜひ一度ご覧いただけましたら幸いです。弊社レポートは無料の試読サービスもございますので、少しでもご興味、ご関連のある方は、お気軽にご連絡いただけますと幸いです。

 

 

2022年 敏感肌コスメの市場分析調査
コロナで加速する敏感肌、アフターコロナへ向けた敏感肌コスメ市場の展望とは?