第28回は、2022年12月9日に発刊した『慢性特発性蕁麻疹(CSU)の患者調査』です!
薬物治療を行っているCSU患者392人を対象とし、医療機関の受診状況、薬物治療の内容、症状のコントロール状況、薬物治療の評価、新しい治療薬の使用意向と求める特性などを集計・分析した当レポートについて、弊社リサーチャーの林義範に調査のポイントについてインタビューしました!
林 義範 プロフィール
リサ・リューション事業部 ソリューショングループ Medical
データアナリスト 林 義範
—Profile—
入社以降、医療用医薬品分野を担当。
同領域において、様々な疾患についてのドクター・患者調査レポートや独自調査を担当している。
―今回CSUをテーマにした調査とのことですが、現在の課題は何だと考えていますか?
林:蕁麻疹は医師ではない一般の人からみても比較的よくある疾患の1つで、15~20%の人は一生に一度は経験すると言われています。何らかのアレルギーが原因だと思われていることが多いですが、実際には原因不明で症状が6週間以上持続するCSUが半数を占めるとされます。
蕁麻疹は皮膚の症状や痒みのために患者さんのQOLを著しく障害し日常生活への影響も大きい疾患であり、CSUではさらに治療が長期にわたることで経済的な負担も問題となります。
―なぜ、今回この調査を実施しようとしたのですか?
林:薬物治療を行っているCSU患者さんはどのくらい症状をコントロールできているのか、また現在の薬物治療に対してどの程度満足しているのか、新しい治療薬に対するニーズはどのくらいあるか、といったことを明らかにすることで、CSU治療の現状を把握していただくためです。
―今回の調査で、明らかになったことは何ですか?
林:直近4週間の症状のコントロール状況をみると、コントロールが良好な患者さんは3割前後しかいませんでした。また、7割近くの人が日常生活で困っていることがあるにも関わらず薬物治療に対する満足度は低いとは言えず、疾患と共存することを消極的に選択している人が多いことが分かります。
これは、現状では非常に有効な治療法が少ないことの表れであり、そうした治療への潜在的なニーズは高いと考えられます。
―今回の調査のここに注目してほしい!というポイントがございましたら、是非ともお聞かせください。
林:今回の調査は、医師を対象としたインタビュー調査である「慢性特発性蕁麻疹(CSU)のドクター調査」とほぼ同時に実施いたしました。皮膚科医の先生方と患者さん、それぞれの立場からみた薬物治療の評価や今後の治療薬ニーズの共通点と相違点に注目していただければと思います。
―貴重なお話しありがとうございました。今回インタビューしたレポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。