第31回は2022年12月16日に発刊した『2023年 化粧品素材の市場分析調査』です!ニーズの細分化が見込まれる化粧品素材市場について、展開状況や開発動向、特許、売上高などから多角的に分析した当レポートについて、弊社リサーチャーの北川正明に調査のポイントについてインタビューしました!
北川 正明 プロフィール
リサ・リューション事業部 リサーチグループ Health & Food
主任 北川正明
—Profile—
2014年に入社後、メンズコスメや化粧品素材などのビューティー領域を担当。現在はビューティ領域に加えてヘルス領域においても、素材関連のマーケティングレポートの作成や企業のマーケティング相談への支援および調査などを担当している。また、近年はビューティ・ヘルス領域に限らず幅広い業界からの相談を受けることが増えている。
―なぜ、今回化粧品素材に関する調査を行ったのですか?
北川:化粧品素材は現在、小さいものも含めると1万種以上の成分が出回っていて、他の素材業界と比べると少量多品目な業界だとされています。一方で、品質保持や感触改良といった基本的な性質だけでなく、化粧品において重要となる効果・効能への影響が大きく、付加価値が高いことから注目する原料メーカーも多いのがこの化粧品素材市場と言えます。弊社のお客様でも「○○に関する情報を持っていないか」、「△△に関する調査をお願いしたい」といった要望も多く、今回は6度目の発刊となりました。
―今回で6度目の発刊とのことですが、今回改めて調査をした結果何か明らかになったことはありますか?
北川:一言でいうとSDGsへの取り組みがほぼ必須レベルになっている、と感じました。マイクロプラスチックビーズ代替素材をはじめとした地球環境配慮型の素材は以前から注目されてはいましたが積極的な活動というのは一部の限られた企業が行っていた程度でした。ですが今回の調査ではサステナビリティの意識が拡大しており、食品残渣を由来原料としたものやセルロース由来のマイクロプラスチックビーズ代替素材などを展開している企業が増えた印象です。化粧品素材は組成がはっきりしたものも多く、こうした取り組みによって差別化を図っている企業が多いと思われます。
―具体的にはどういった素材や取り組みがなされているのでしょうか?
北川:具体的な方針としては、地球環境に配慮した新規原料の開発・提案や取引拡大を掲げている企業が多いです。例えば、丸善製薬や日光ケミカルズ、川研ファインケミカルなどでは植物由来成分の開発強化を掲げているほか、日油では食品残渣を由来原料とした化粧品素材の開発を行っています。また、日本精化や東邦化学工業、高級アルコール工業ではこうした地球環境に配慮した新規原料の取引拡大を進めていく方針を掲げています。このほか、SDGsに基づいた研究活動に注力する企業も増えてきています。
―なるほど、化粧品素材業界はそんな状況なのですね。このほかにここに注目してほしい、というポイントはありますか?
北川:先ほどもお伝えした通り、化粧品素材は数多くあります。今回のレポートではそのごく一部を取り上げたものとなっていますが、化粧品素材を展開していくに当たっての共通項や化粧品素材業界としてのトレンド、動向をまとめておりますので、ぜひ化粧品素材の担当者にはご覧いただきたい1冊です。また、当資料に掲載のない素材でも弊社では調査可能ですので、化粧品素材に関して課題を抱えていらっしゃる場合はお気軽にご相談頂ければと思います。
―貴重なお話しありがとうございました。今回インタビューした調査レポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。