第98回は、2024年9月18日発刊の『2024年 製薬企業の提携戦略』です!
国内製薬企業14社を対象に医療用医薬品もしくは医療機器に関連する提携を調査対象として、提携状況を調査した当レポートについて、弊社リサーチャーの池邉拓哉に調査のポイントをインタビューしました!
池邉拓哉 プロフィール
リサ・リューション事業部 リサーチグループ Medical
池邉拓哉
—Profile—
2022年の入社から2年間生産財チームで、メディカル関連の調査を担当。2023年に世界の皮膚外用薬市場と、製薬企業のデジタル戦略、そして抗体医薬品市場の調査を行った。
―なぜ今回、製薬企業の提携に関する調査を行ったのですか?
池邉:弊社では、今、創薬ベンチャーおよび大学・研究機関が、製薬企業各社と創薬関連の提携が活発化させていると考えております。なかでも各社の重点領域の強化や次世代抗体などの開発が目立っております。
そこで、今回の調査では、製薬企業トップ14社の提携を洗い出し、どのような提携を行い、各社でどのような提携戦略を挙げているのか、またその提携の各社の傾向などを調査いたしました。
―そうなのですね。今回の調査で明らかになったことはありますか。
池邉:はい。今回の調査の結果として、製薬企業14社の直近5か年で、創薬ベンチャーや大学・研究機関を相手先とした創薬関連の提携が多く行われていることがわかりました。
独自の技術を持つ創薬ベンチャーや最先端の研究能力や研究体制を保有している大学や研究機関との提携により、がん領域を中心に自社の重点領域における画期的なパイプラインの充実を目指しているという傾向がみられました。また、AIを活用した創薬提携もみられ、自社の創薬技術やプラットフォームと大学・研究機関の専門知識や技術を組み合わせ、より効果的かつ効率的な治療法の開発を目指していることもわかりました。
―なるほど。ほかには、現在どのような提携が目立ってきていますか?
池邉:はい。先ほど申し上げたもの以外ですと、デジタル関連企業を相手先とした創薬関連の提携が目立ってきております。デジタル関連企業の項目は今回の資料から新しく作った項目になるのですが、収集した結果、まだ創薬ベンチャー企業や大学・研究機関ほどではございませんが、デジタル関連企業との提携が活発化していることも明確になりました。具体的にみますと、AI活用の創薬が多く、例えば2023年の提携に関しては小野薬品工業が2社のデジタル関連企業とAIに関する提携を行っていました。わたしの推測では、今後創薬ベンチャー企業や大学・研究機関の創薬関連とならび、デジタル関連企業との創薬関連の提携も主流になってくると考えております。
―ちなみにですが、今回の調査について、お客様からはどのような感想・評価をいただいていますか?
池邉:はい。「他社でAIやデジタルを活用した新薬開発が進んでいることがわかり、デジタルを使った対応などに遅れを取らないようにする必要を感じた」、「各社がどの領域に注力しているかまとめているため、資料自体が見やすく、とくに提携形態別に提携相手先を集計していた表など参考になった」などの評価をいただき嬉しく感じております。
―ありがとうございます。最後に、今回の調査のここに注目してほしい!というポイントを是非聞かせてください。
池邉:当資料では先ほど申し上げた創薬関連の提携だけでなく、医薬品の導出入、M&Aなどを調査しておりますので、14社の提携について色々な角度から全体の情報を網羅的にご覧いただける内容となっております。
医薬品の導出入では、グローバル別や薬効別、そしてモダリティ別にも分けておりますので、気になるモダリティの導出入の流れもご覧いただけます。なかには、次世代抗体などのモダリティの導出入も目立ってきています。
是非とも、当資料をご試読からでも良いので、ご覧いただければと存じます。
―本日は貴重なお話しありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2024年 製薬企業の提携戦略」レポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。