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2024.12.02

リサーチャーに聞く!#104 『2024年 オーガニック・ナチュラルコスメの市場分析調査』調査のポイント

PRESS

BEAUTY

第104回は、2024年11月8日発刊の『2024年 オーガニック・ナチュラルコスメの市場分析調査』です!
オーガニック・ナチュラルコスメ市場に焦点を当て、その市場動向を主要企業別、ブランド別、チャネル別、分野別、カテゴリー別、種類別などさまざまな角度から徹底分析した当レポートについて、弊社リサーチャーの任倩怡、大澤杏菜、吉岡由莉に調査のポイントをインタビューしました!

 

任倩怡 プロフィール

リサ・リューション事業部 リサーチグループ Beauty
任倩怡

—Profile—

中国・広東省出身。
2019年に来日し、大学院で日本のテレビドラマを研究していた。
2023年に入社後、化粧品分野で消費者調査と中国の市場調査を担当している。
現在は毎月無料配信中のニュースレターで、「中国の化粧品ニュース」コーナーを執筆している。
趣味は映画とドラマを観ること。レッサーパンダ好き。

 

大澤杏菜 プロフィール

リサ・リューション事業部 リサーチグループ Beauty
大澤杏菜

—Profile—

2024年に入社後、化粧品分野で消費者調査と市場調査を担当している。
直近では、女性の美容に関する消費者調査や、オーガニック・ナチュラルコスメの市場分析調査を担当。
韓国コスメをチェックするのがマイブームで、韓国語を勉強中。ネコが好き。

 

吉岡由莉 プロフィール

リサ・リューション事業部 リサーチグループ Beauty
吉岡由莉

—Profile—

2024年に入社後、化粧品分野で消費者調査と市場調査を担当している。
直近では、スキンケアに関する消費者調査を担当。
趣味はショッピングとアニメを観ること。最近は、カプセルトイでかわいいチャームを集めることがマイブーム。

 


―今回オーガニック・ナチュラルコスメをテーマにした調査とのことですが、
現在のオーガニック・ナチュラルコスメ市場の課題は何だと考えていますか?

オーガニック・ナチュラルコスメ市場は”安心・安全”を訴求することから始まり、植物だからこその魅力を商品に詰め込み発信するライフスタイルブランドの一部として発展してきましたが、近年は、敏感肌コスメやダーマコスメなど、安心・安全と機能性を両立した市場が拡大し、オーガニック・ナチュラルコスメの競合が増えている状況です。
したがって、オーガニック・ナチュラルコスメも安心・安全の価値だけでは戦えず、美白ケアやエイジングケアなどの”機能性”を導入する企業が増加しています。
海外では、オーガニック・ナチュラルコスメというと『植物の力による安全性と機能性』が高いというイメージがあり、それだけで購入に繋がることが多いですが、日本では必ずしもそうでないため、オーガニック・ナチュラルコスメを展開するブランドは、“安心・安全”と“機能性”をどうアピールし、ブランドの価値を表現するかが課題となっていると考えています。
そこで、オーガニック・ナチュラルコスメ市場で商品を展開する各社の課題解決に資するデータを提供するため、各社の取り組みを商品面と販売面から分析し、オーガニック・ナチュラルコスメ市場を生き抜く戦略を明らかにすることを目的に調査を行いました。

 

―なるほど。従来のオーガニック・ナチュラルコスメの特徴であった安全性を訴求する新たな市場が台頭しているのですね。
今回、調査を実施してみてオーガニック・ナチュラルコスメ市場にはどのような動きがありましたか?

大澤市場全体としては、SDGs意識の広がりやインバウンド需要の回復を背景に緩やかに伸長していますが、企業別に見てみますと順調に売上を伸ばしている企業もある一方で、シェアトップの企業や市場を古くから牽引してきた企業において、前年を下回って推移しているケースも少なくなく、オーガニック・ナチュラルコスメ市場は、踊り場の様相を呈していると考えています。
こうしたなか、参入各社は商品訴求の深化や販売接点の拡大などを通してブランドのてこ入れを図っている状況です。

 

―オーガニック・ナチュラルコスメ市場は、伸び悩みをみせている状況なのですね。
それでは、こうした状況を打開するために必要な具体的な戦略について教えてください。

大澤当レポートでは、オーガニック・ナチュラル市場を生き抜く戦略について、盛沢山で分析していますので、今回は、商品面と販売面から一部ご紹介させていただきます。
まず、商品面としては新商品の展開よりもロングセラー商品や人気商品のリニューアル商品を打ち出すことによって、新規顧客や既存顧客へのリピート購入を促進する動きが高まっています。
近年の化粧品市場では、効果・効能を期待できる成分を大きく訴求する商品が増加していることを踏まえ、オーガニック・ナチュラルコスメ市場においてもそのような動きが見られます。
例えば、植物由来でありながらも効果・効能が期待できる商品を取り揃えていることを大々的に発信しているほか、『医薬部外品』を導入する企業が増加しています。
次に、販売面では、従来はブランド独自の世界観を伝えるべく、直営店やメーカー公式通販を中心に展開する形式が主流でしたが、近年はセルフチャネルや外部ECサイトでの顧客接点の拡大がブランド成長のカギとなっています。
オーガニック・ナチュラルコスメを取り扱うブランドは、スキンケアからボディケアまで消費者の生活を支える幅広い商品を展開していることから、ドラッグストアやセレクトショップのようなセルフチャネルにて本格的に商品を展開する企業が増加しています。
また、『Amazon』や『楽天市場』などの外部ECにて公式ショップを展開する企業も増え、好調な推移をみせています。

 

―なるほど。オーガニック・ナチュラルコスメ市場の参入各社は、商品面と販売面から様々な施策を打っているのですね。
各社の戦略についてすべて把握できる本編は必見ですね!
その他に、注目すべきポイントなどございますか?

吉岡”サステナブル”の観点については、オーガニック・ナチュラルコスメ市場の参入各社の間で、取り組みの差が出てきているカテゴリーとなっているかと思います。
オーガニック・ナチュラルコスメブランドの多くは設立当時から”サステナブル”な精神や取り組みを継続して行ってきており、従来から貫いてきたこうした信念に目が向けられ、企業努力が評価されてきました。
現在では、オーガニック・ナチュラルコスメブランドのほとんどで使用済み容器の回収・リサイクルが行われています。
その中でも近年は、アップサイクルした原料を商品に導入するなど、商品の原料においてもサステナブルを求めるケースが多くみられるようになってきました。
今後は、容器や商品の製造過程におけるサステナブルだけではなく、例えば「SHIRO」の取り組みのように、リニューアルによって余った香料や資源を商品に使用する際には、『二度と作れない香り』というような付加価値を同時に訴求することで、オーガニック・ナチュラルコスメ市場だけではなく、社会全体に浸透しつつあるサステナブルの取り組みから差別化し、商品価値を高めていくことが重要となってくると考えています。

 

―今後は、サステナブルについても従来の方法からひと工夫を加えたアイディアが必要となってくるのですね!
それでは最後になりますが、読者の皆様に一言ありましたらお願いします。。

吉岡最後までご覧いただきありがとうございます。
当レポートでは、市場の動向・ポイントをまとめていますので、競合ブランドの分析はもちろん、ブランドリニューアルや新規チャネルの開拓など、今後の展開を考えられている方は、ぜひご活用いただけましたら幸いです。
また、無料の試読サービスもございますので、まだ一度も資料を見られたことがない方も、過去の資料をご購入頂いた方も、少しでもご興味ある方は是非お気軽にお問い合わせください!

 

 

―本日は貴重なお話ありがとうございました!
さて、今回インタビューしました「2024年 オーガニック・ナチュラルコスメの市場分析調査」の調査レポートは絶賛発売中です。
ご興味・ご関心ございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。

 

 

『2024年 オーガニック・ナチュラルコスメの市場分析調査』