平素よりお世話になっております。ケミカル担当調査員の中村です。ライフサイエンス関連のニュースを配信して、今回で4回目。皆さまの業務に役立つ内容となっているでしょうか。
今回のトピックスでは、アグリ分野もメディカル分野も共通して、生産能力の強化がテーマとなりました。メーカーが需要を獲得するためには、生産能力の強化が不可欠になるのでしょう。
では、当社のような調査会社の場合はどうでしょうか。やはり、調査能力の強化が何よりも大事です。製品を提供するメーカーも、情報を提供する調査会社も根本は同じ。能力の強化が大事ということですね!
これからも鋭意調査に努めて参りますので、今後ともよろしくお願いいたします。
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〔アグリ〕
・日産化学工業、新規殺虫剤の原体製造設備を完工(2018/9/20)
・住友化学の飼料添加物メチオニン新プラントが完成(2018/10/4)
〔メディカル〕
・エボニック、原薬(API)および医薬用中間体の受託製造(CMO)能力を拡大(2018/9/19)
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〔アグリ〕
▽日産化学工業、新規殺虫剤の原体製造設備を完工(2018/9/20)▽
日産化学工業は、小野田工場における新規殺虫剤「グレーシア」(開発コード:NC-515)の原体であるフルキサメタミドの製造設備新設工事を完了した。
「グレーシア」の開発は、同社農業化学品事業の最重要テーマの1つで、2018年に韓国で上市、2019年には日本での発売を予定している。
なお、「グレーシア」は野菜および茶向け汎用性殺虫剤で、極めて広範囲の重要害虫に有効な点や、訪花昆虫であるミツバチへの影響が少ない点などの特長を有している。
▽住友化学の飼料添加物メチオニン新プラントが完成(2018/10/4)▽
住友化学は10月4日に、愛媛工場において同社として国内最大級の投資額となる飼料添加物メチオニン製造設備1系列の建設工事を完了し、竣工式を行ったと発表した。
今回新設した1系列の生産規模は年産約10万トンで、増強後の生産能力は既存設備と合わせて年産約25万トンとなる。
同社は、今回の増強によりメチオニン事業のアジアにおけるリーディングカンパニーとしての地位を一層強固なものとし、世界規模での食糧の安定供給に貢献していくとしている。
〔メディカル〕
▽エボニック、原薬(API)および医薬用中間体の受託製造(CMO)能力を拡大(2018/9/19)▽
エボニック インダストリーズ(ドイツ)は、欧州および米国の拠点で昨年から進めていた原薬(API)および医薬用中間体の受託製造能力の強化を完了した。なお、合計投資額は3,600万ユーロに上る。
まず、ドイツではcGMP対応連続製造プラント、高純度PEG/mPEG受託合成を行うパイロットプラント、超高薬理活性原薬の小規模生産を行うcGMP対応施設を新設。生産能力の増強も行った。
また、米国でも生産能力を増強しているほか、スロバキアでは菌株の開発から商業生産までの微生物による醗酵プロジェクトをサポートするパイロットプラントを新設している。
同社は、複雑なプロセスで作られる化合物の製品化に取り組む顧客のサポートをミッションとしており、今後も先進技術を導入し、顧客の製品スケールアップおよび商業生産をサポートしていくとしている。