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2022.06.30

リサーチャーに聞く!#3 『敏感肌コスメの使用実態と今後の商品ニーズ』調査のポイント

PRESS

BEAUTY

第3回は 2021年12月27日に発刊した『敏感肌コスメの使用実態と今後の商品ニーズ』です!今回初めて敏感肌女性だけに特化したコンシューマー調査を実施。敏感肌女性意識・美容行動の実態を探った同レポートについて、弊社リサーチャーの今奥絵梨花に調査のポイントについてインタビューしました!

 

 

今奥 絵梨花 プロフィール

リサ・リューション事業部 ソリューショングループ Beauty

主任 今奥 絵梨花

—Profile—
2017年に入社後、健康食品などヘルスケア領域のマーケット/コンシューマー調査を担当。
現在は化粧品領域において、主にスキンケア関連のコンシューマー調査や企業のマーケティング相談への支援、コンサルティングなどを担当している。
趣味は舞台・ミュージカル鑑賞やライブに行くことで、休日はたまに東京にも遊びに行く。
予定のない日は家で過ごすことが多く、体力をつけるために最近は筋トレを始めた。

 


―なぜ今回、敏感肌女性を対象にコンシューマー調査を行ったのですか?

今奥弊社では元々、「女性の美容に関する意識・実態調査」という定点調査を毎年行っており、そちらで敏感肌女性のデータを部分的に把握することはできましたが、敏感肌女性だけに特化したコンシューマー調査はこれまで行ったことがありませんでした。
コロナ禍でのマスク着用の習慣化により敏感肌に悩む女性は増加し、それに伴いメーカー側の提案も多様化したり新規ブランドの参入が増加するなど、敏感肌コスメカテゴリーはコロナ禍を経てユーザー・マーケットの両面において変化がありました。コロナ禍で注目が集まった市場だからこそ、今このタイミングで敏感肌女性の悩みやニーズ、化粧実態を深掘りすることには大きな意義があると思い、調査を行いました。

 

―そうなのですね。実際、今回の調査でその点は明らかになったのでしょうか?

今奥結果を分析すると、やはり想定通り、同じ敏感肌女性でも年代や価値観によって「肌にやさしい化粧品」の捉え方が異なっていました。例えば、50代以降の中高年層では「アルコールフリー」や「防腐剤フリー」であることが判断基準となっている人が多く、『自分が使う化粧品に刺激となりうる成分が入っていないか』という点が重要な判断軸であることがわかりました。その一方で、30代などの若年層では「保湿成分が入っている」ことで肌にやさしいと判断する人が多く、『化粧品に入っているもの』に着目する人が多いという傾向がみられます。このことから、同じ敏感肌女性でも年代によって「敏感肌向け化粧品」の捉え方が異なっている可能性がみられたので、非常に面白い結果だと思います。

特に最近はSNSやYoutubeから情報を楽に入手できるため、美容成分に詳しい一般女性も増えており、シカやヘパリンなどのブームもありましたので「この成分が入っているから肌にやさしいはずだ」という判断軸を持つ敏感肌女性も増えていると予想できます。このような結果は、自社ブランドが狙いたいターゲットに関心を持ってもらうためにはどのようなコミュニケーションを取ればいいか、という戦略を考える際に参考に頂けると思います。

 

 

―確かに、メーカー・ブランド側からすると自社の商品にあてはめて戦略を考えることができるのはいいですね。他にも、お客様からいただいた感想・評価などはありますか?

今奥今回の調査では、敏感肌女性の実際のニーズがわかるのはもちろんですが、市場でシェアの大きいブランドについてブランドごとのポジショニングや特徴の分析も行っております。メーカー様からは、自社ブランドと競合ブランドのポジションやユーザー層の違いがよくわかり、自社ブランドの課題を見ることができるという点で活用できるとのお言葉をいただいております。
また、クラスター分析はどのレポートでも好評ですが、今回も7タイプと細かく分かれ、敏感肌女性の中でもトレンド志向が強い方もいれば堅実に商品を選ぶ人も存在し、敏感肌女性ならではのクラスター分類になった点に興味を持たれるお客さまも多かったです。

 

―ご好評をいただけているのはうれしいですね。最後に、敏感肌コスメ市場やユーザー意識に興味・関心のある方へ、今回の資料のアピールポイントを一言教えてください!

今奥今回調査を行い強く実感しましたが、敏感肌女性のニーズはとても多様化しており今や「低刺激の化粧品です」という単純な提案だけでは選んでもらえない市場になってきているのだと思います。
第三者機関である調査会社のデータだからこそ、客観的な視点でマーケット・コンシューマーの“今”を伝えることができるので、ブランドの現状把握や課題の洗い出し、それを踏まえたうえでの今後の戦略立案などに特にご活用いただける資料ではないかと思います。敏感肌ブランドをご担当されている方はもちろん、今後の参入を検討されているメーカー様にはぜひご覧になっていただきたいレポートです。

 

 

 

―貴重なお話しありがとうございました。今回インタビューした調査レポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。

 


コンシューマーレポートNo.314
敏感肌コスメの使用実態と今後の商品ニーズ
敏感肌ケアに前向きな層や消極的な層など、7つのクラスター別に分析