第9回は、2022年5月23日に発刊した患者調査レポート『乾癬性関節炎(PsA)の患者調査』です!乾癬性関節炎と診断され、治療のために現在又は過去1年以内に医療機関を受診している235人を対象に、症状の発現状況、医療機関の受診状況、治療実態と満足度・不満点、治療管理アプリやオンライン診療のニーズ、新しい飲み薬や皮下注射薬に対するニーズ等を集計・分析した同レポートについて、弊社リサーチャーの水上徹に調査のポイントについてインタビューしました!
水上 徹 プロフィール
リサ・リューション事業部 ソリューショングループ Medical
係長 水上 徹
—Profile—
入社してからほとんどの期間で、Medical関連の調査を担当。
現在はMedical関連の患者調査、ドクター調査および独自調査を行っている。
―なぜ、今回この調査を実施しようとしたのですか?
水上:乾癬における調査は、以前よりおおよそ隔年で実施してきましたが、これまでは乾癬患者さん全体を対象としていました。ただ、乾癬と一言でいっても、病態も様々でいくつかタイプもあります。
その中で、尋常性乾癬は乾癬患者さんのタイプで多数が罹患されているもので、皮膚症状(爪症状含む)が主ですが、別のタイプで乾癬性関節炎(以下、PsA)は皮膚症状と関節症状の両方が現れることが特徴です。かなり病態や治療内容の異なる2つのタイプを分けて調査を行うことで、より有意義な調査ができるのではと考え、この度、尋常性乾癬とPsAの2つの調査を行いました。
―乾癬について、2つのテーマで調査を行っていますが、今回は乾癬性関節炎(PsA)の調査についてお聞きします。今回の調査で、明らかになったことは何ですか?
水上:そうですね、通常乾癬患者さんは皮膚症状が主であるため、皮膚科を受診されている方がほとんどですが、PsAの患者さんは関節症状も合併しているため、皮膚科のほか、リウマチ科や整形外科などを受診されている方もいらっしゃいます。調査結果からも、皮膚科におよそ7割、リウマチ科に3割近く、整形外科に2割が受診されている結果となり、複数の診療科を合わせて受診されている方も一部いらっしゃるようでした。
また、治療内容としては、外用薬、内服薬、生物学的製剤および光線治療が行われますが、PsAでは内服薬(6割)や生物学的製剤(2~3割)による治療を、尋常性乾癬の患者さんと比較して、多く使用されているのが特徴です。
さらに、PsA治療によるオンライン診療の利用経験がある方が、若い患者さんを中心に思っていたよりかなり多くいらっしゃるのが驚いたところであり(3~4割)、同様に調査を行った尋常性乾癬ではごくわずかでしたので、かなりの差がみられました。この背景はまた次回の調査で詳しく明らかにしたいところですが、いくつか考えられる要因として、PsAは比較的若い患者さんが多いこと(若い患者さんのほうが経験率が高い)、関節症状があるので受診がより大変であること、また複数の診療科に受診されている患者さんもいらっしゃるので、診療科ごとにオンライン診療とリアルな診療を分けている患者さんもいらっしゃるかもしれません。
―今回の調査のここに注目してほしい!というポイントがございましたら、是非ともお聞かせください。
水上:PsAに注目した調査自体も初めてですので、患者さんのペイシェントジャーニーであったり、治療満足度や治療実態、新薬へのニーズを中心にぜひご覧いただきたいと思います。また、ほぼ同時に調査を行った尋常性乾癬の調査と比較することも想定して、質問内容が同じものも多く設定していますので、分析結果も含め、両調査を比較して見て頂けると嬉しいです!
―乾癬性関節炎(PsA)の調査について、お客様からはどのような感想・評価をいただいていますか?
水上:お客様には、(ご購入いただいた方も含め)実際にwebミーティングでレポートをご案内させていただきました際に、PsA患者さんの治療実態などについて、新しい発見があった、理解が深まったなど、好評のお声をいただいております。
また、上にもお話ししましたが、尋常性乾癬とのデータ比較が可能なところも良かったと言っていただきました。本レポートは、webミーティングでのご案内(ご試読)も可能ですので、ご興味をお持ち頂けましたら、ぜひご連絡いただければと思います。
―貴重なお話しありがとうございました。今回インタビューしたレポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。