第24回は、2022年11月30日に発刊した『慢性特発性蕁麻疹(CSU)のドクター調査』です!
CSUに対して「ゾレア」の使用経験がある皮膚科専門医30名を対象に、慢性特発性蕁麻疹(CSU)の薬物治療の実態と評価、新薬ニーズ等を明らかにした当レポートについて、弊社リサーチャーの林義範に調査のポイントについてインタビューしました!
林 義範 プロフィール
リサ・リューション事業部 ソリューショングループ Medical
データアナリスト 林 義範
—Profile—
入社以降、医療用医薬品分野を担当。
同領域において、様々な疾患についてのドクター・患者調査レポートや独自調査を担当している。
―今回CSUをテーマにした調査とのことですが、現在の課題は何だと考えていますか?
林:蕁麻疹は皮膚科医師の先生方にとって一般的な疾患ですが、蕁麻疹の約半数は原因が不明で症状が6週間以上持続するCSUであるとされます。CSUに対しては対症療法的な薬物治療が中心となり大半の患者さんは奏効しますが、治療が長期にわたる場合も多く患者さんの負担も大きくなります。また、一部の難治性の患者さんに対しては、治療選択肢が少ないのが現状です。
―なぜ、今回この調査を実施しようとしたのですか?
林:日本では、2017年から生物学的製剤である「ゾレア」が既存治療に抵抗性のCSU患者さんに対して使用されるようになりました。この「ゾレア」が実際にどのような患者さんに使用され、医師の先生方からどのように評価されているのかを明らかにすることが、今回の調査の目的の1つです。
また、「ゾレア」のように主に難治性のCSU患者さんに対する治療薬として臨床試験が行われている新薬候補が複数あり、これらの受容性を探ることも調査の目的としています。
―今回の調査で、明らかになったことは何ですか?
林:今回調査対象となった先生方は全員が「ゾレア」の使用経験者ですが、「ゾレア」の有効性や安全性に対する評価は非常に高いです。一方で、先生方が薬物治療を行っている患者さんのうち、治療効果が不十分な患者さんは1割以上いらっしゃいます。このような患者さんに対する新たな治療選択肢が求められています。
―今回の調査のここに注目してほしい!というポイントがございましたら、是非ともお聞かせください。
林:今回の調査では、日本皮膚科学会の乾癬分子標的薬使用承認施設に所属されているドクターと所属されていないドクターに分けて集計・分析していますので、各施設のドクターの違いを見ていただくことができます。また、治療効果が不十分な患者さんの割合や新薬候補の投与を検討する患者さんの割合については、薬物治療の内容別に分析している点も今回の調査の特徴です。
―貴重なお話しありがとうございました。今回インタビューしたレポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。