第51回は、2023年6月30日発刊の『2023年 世界のペプチド医薬品市場』です!
日・米・欧のペプチド医薬品市場について地域別及び領域別市場分析と2025年度及び2030年度の市場予測を行った。また、製品展開、臨床開発状況、主要企業の提携状況など調査した当レポートについて、弊社リサーチャーの安田俊に調査のポイントについてインタビューしました!
安田俊 プロフィール
リサ・リューション事業部 リサーチグループ
安田俊
—Profile—
2019年の入社後、ケミカル分野で主に市場調査を担当。
現在は、医薬品領域において製薬企業のR&D戦略や抗体医薬品、再生医療などの調査を行ったほか、
昨年は核酸医薬品に関する市場調査を実施した。
趣味はサッカーで、休みの日によくフットサルに参加している。
―なぜ、今回製薬企業の調査を実施しようとしたのですか?
安田:弊社では元々、新規モダリティとして注目が集まっている中分子医薬品に関する調査を実施しており、2020年に「世界の中分子医薬品市場」、2022年に「世界の核酸医薬品市場」をそれぞれ発刊しました、今回はあらたに、高付加価値を持つペプチド医薬品の創薬開発が活発化していることに着目し、ペプチド医薬品に特化した調査レポート「2023年 世界のペプチド医薬品市場」をこの度発刊するに至りました。
―今回の調査で、明らかになったことは何ですか?
安田:今回の調査で着目した高付加価値ペプチド医薬品について、複数社の開発が活発化していることがわかりました。
たとえば、ペプチドリーム社が非天然型アミノ酸を含む、特殊環状ペプチドの開発に注力しています。
また、Novartis社が放射性核種と結合したペプチド受容体放射性核種療法の開発が進み、近年製品として上市しています。
現在の市場は、GLP-1受容体作動薬をはじめとする内分泌・代謝領域が全体の約8割を占めているのですが、これらの高付加価値ペプチド医薬品の開発が順調に進み上市されていけば、領域は内分泌・代謝領域に加え、癌など様々な領域へ拡がっていきます。
―なるほど、高付加価値をもつペプチド医薬品の開発の活発化が注目されているのですね、今後の市場についてはどのように推移すると予測されておりますか?
安田:そうですね、2030年度には、世界のペプチド医薬品市場は8兆円を超え、2022年度の2倍以上に拡大すると予測しています。高付加価値ペプチド医薬品として、ペプチド受容体放射性核種療法やペプチド薬物複合体等が癌領域を中心に台頭するほか、引き続き内分泌・代謝領域も糖尿病や肥満症治療薬の売上拡大や新薬上市による成長が見込まれます。
また、近年の開発では、経口投与が可能であり、細胞内標的を狙うことができる特殊環状ペプチドが、内分泌・代謝領域や癌領域に加え、感染症領域、脳・神経領域、免疫・炎症領域といった様々な領域で研究開発が行われており、2030年以降ペプチド医薬品市場は様々な領域で製品が上市され、拡大傾向が続くと予想されます。
―なるほど、今後の開発動向にも注目したいですね。最後にこの資料に興味を持たれている方に一言お願いします。
安田:近年では技術革新に伴い低分子医薬品と抗体医薬品双方の利点を備えた中分子医薬品が注目されています。今後の医薬品市場のトレンドを知る上で、非常に重要な分野であり、すでに参入している方はもちろん、まだ参入をされていない製薬メーカー様、ケミカルメーカー様にも、ペプチド医薬品の動向を見ていただきたいと思います。
本調査に関しまして、少しでもご興味・ご関心をお持ちいただけた際には、ぜひ実際のレポートをご覧いただければと思います。また、7月には本レポートのweb説明会を予定しておりますので、宜しければお気軽にお問い合わせください。
―本日は貴重なお話しありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2023年 世界のペプチド医薬品市場」レポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。