第54回は、2023年7月26日発刊の『2023年 世界の核酸医薬品CDMO市場』です!
核酸医薬品CDMO市場における市場概要、主要各社の主な取組み、主要各社の事業体制、主要各社の拠点展開状況、市場規模推移、今後の市場性を調査した当レポートについて、弊社リサーチャーの天野洋介に調査のポイントについてインタビューしました!
天野洋介 プロフィール
リサ・リューション事業部 リサーチグループ Chemical
主任 天野洋介
—Profile—
入社当時から、Chemical分野での調査を担当している。
これまでに、医薬品原薬・中間体、肥料・土壌改良材、界面活性剤等の調査を行った。
最近では、農薬や農業技術/ビジネス等のアグリ関連の調査に注力している。
趣味はライブ観戦とギター演奏。学生時代からMr.Childenの熱狂的なファンであり、ライブも頻繁に行っている。
―なぜ、今回この調査を実施しようとしたのですか?
天野:核酸医薬品は新規創薬モダリティとして注目を集めており、現在、製薬メーカーの創薬研究が活発化している医薬品です。また、創薬研究に経営資源を集中させたい製薬メーカーにとっては、開発工程、製造工程を自社ではなく、外部に委託することは経営の効率化になります。その委託先として、高い化学合成技術を保有するケミカルメーカーが選定されることが国内外で増加しております。
以上の背景から、引き合いが増加している核酸医薬品CDMO(開発製造受託)市場を第3者の視点から調査・分析することが主要メーカーの方にとって、有益な情報を提供できるのではないかと思い本調査を行いました。
また、新型コロナウイルスによるmRNAワクチンの特需により、受託も含めた核酸医薬品市場は一時期、混乱に陥りました。しかし、一通り落ち着きをみせた、この時期に調査することで、核酸医薬品CDMO市場の新鮮で明確化した情報をお客様にお届けできると思い、調査を実施しました。
―なるほど。では、今回の調査で明らかになったことは何ですか?
天野:まず、国内外の主要各社が需要の増大に対応するため、設備増強や新工場の建設を相次いで行っていることが明らかになりました。ある企業は低分子医薬品原薬用の製造設備を転用し、核酸医薬品原薬の製造体制強化したり、また、ある企業は大規模な核酸医薬品製造工場を新設する等、私の想像を超える以上に動きが活発化しておりました。今後も設備体制を強化する動きが市場全体で増加していくことが予測されます。
また、新規参入を図っている企業が多いことも発見の一つでした。高度な化学合成技術を有するケミカルメーカーにとって、核酸医薬品の開発製造は、バイオ医薬品に比べて参入障壁も低いため参入しやすいを考えられます。
今後、核酸医薬品CDMO市場は、主要各社および新規参入企業の受託案件獲得を目指した競争の激化が予想されます。
―わかりました。では、核酸医薬品CDMO市場におけるトレンド等はありますか?
天野:「液相合成法」が一つとトレンドとして考えられます。核酸医薬品は大半が固相合成法で製造されますが、生産性や環境面での課題を有しております。一方、液相合成法は、大量生産が可能であり、環境にも優しく、スケールアップが容易といったメリットがあります。ある企業は、固相合成法と液相合成法の2つの製法を武器に顧客の要望に合った開発製造を提案していく等、案件獲得に向けた一つの商機をもたらすものではないかと感じております。
―最後に当資料のアピールポイントを教えて下さい。
天野:当資料では、核酸医薬品CDMO市場における市場概要、主要各社の主な取組み、主要各社の事業体制、主要各社の拠点展開状況、市場規模推移、今後の市場性について調査・分析しております。また、DDS(薬物送達技術)等の核酸医薬品関連企業も一覧としてまとめております。少しでもご興味があれば、ご試読・ご検討いただけますと幸いです。
―本日は貴重なお話しありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2023年 世界の核酸医薬品CDMO市場」レポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。