第82回は、2024年5月10日発刊の『2024年 変形性膝関節症の患者調査』です!
変形性膝関節症と診断され、その治療のために医療機関を受診している40歳以上の男女564人を対象にアンケート調査を実施した当レポートについて、弊社リサーチャーの水上徹に調査のポイントをインタビューしました!
水上徹 プロフィール
リサ・リューション事業部 ソリューショングループ Medical
シニアアナリスト 水上徹
—Profile—
入社してからほとんどの期間で、Medical関連の調査を担当。
現在はMedical関連の患者調査、ドクター調査および独自調査を行っている。
―なぜ今回、変形性膝関節症に関する調査を行ったのですか?
水上:本テーマは、前回2019年に変形性関節症全体をテーマとして発刊しました。
その際に、変形性関節症のなかでも多くを占める、変形性「膝」関節症に絞ったテーマでの発刊を期待する声があり、今回「膝」に絞り込んで、より特化した調査を行いました。
また、前回版でも調査を行った、医療機関での治療実態や今後の治療薬に対するニーズに加え、今回は変形性膝関節症に対する治療意識(アドヒアランス)や、一部医療機関で受けることが可能な再生医療関連の自由診療に関する治療状況なども調査を行っております。
―では、この調査で明らかになったことはどのようなことですか?
水上:まず、変形性膝関節症に対する治療意識の部分ですが、診断時・現在ともに9割以上の患者さんが積極的に治療に取り組まれていることがわかりました。
もちろん、インターネット調査に協力していただいているかたなので、少なからず高くなる傾向はありますが、それでも相当に高い結果と考えられます。
また、治療薬に求めるニーズとしては、予想していた通り、“関節の痛みに対する高い効果”が抜けて高かったです。それ以外では“すり減った膝軟骨への効果”を期待する声がみられました。
これは少なくとも、現状の保険適用が可能な治療薬では難しいと思われる効果ですが、現在このような効果が期待されている再生医療関連の開発品もありますので、今後上市された場合は、こうしたニーズにこたえられるかもしれません。
―このほか、調査のポイントとして、注目してほしいところはありますか?
水上:そうですね、今回新たに追加した内容ですが、再生医療関連の自由診療(多血小板血漿(PRP)療法、自己脂肪由来肝細胞治療)に関する調査結果にも注目いただきたいと思います。
現状、実施可能な医療機関が限られていることもあり、今回調査対象564人の中でも、実施経験があるかたは22人で割合としては3.9%と少数でした。
また、実施したきっかけとして、“外科手術を行いたくないから”が最も多く挙げられ、外科手術を行う前に自由診療を受けている状況がみられました。
一方で、その効果の高さを感じているのは半数ほどであり、自由診療を受けたかたの4割は、さらに外科手術の実施経験もあるというような結果も明らかになっています。
少しでもご興味・ご関心をお持ちいただけましたら、実際のレポートをオンライン会議形式でご覧いただければと思いますので、ご希望頂けます際にはお気軽にお問合せいただければと思います。
―本日は貴重なお話しありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2024年 変形性膝関節症の患者調査」レポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。