TOPICS

2024.07.18

リサーチャーに聞く!#87 『2024年 製パン・製菓原材料の市場分析調査』調査のポイント

PRESS

FOOD & DRINK

第87回は、2024年7月5日発刊の『2024年 製パン・製菓原材料の市場分析調査』です!
製パン・製菓原材料に焦点をあて、その市場動向を分野別、種類別、業態別で分析し、さらに、①ユーザー業界が抱える課題を解決する各社のマーケティング戦略、②伸長要因や販売戦略からみた好調企業の事例などを明らかにした当レポートについて、弊社リサーチャーの川原恒輔、上野利恵、藤原桃子に調査のポイントをインタビューしました!

 

川原恒輔 プロフィール

リサ・リューション事業部 ソリューショングループ Health&Food
シニアアナリスト 川原恒輔

—Profile—

入社以降、ヘルス&フード関連の調査を担当。
お客様の課題解決につながる価値ある情報の提供を心がけ、
BtoB・BtoCを問わず、マーケット調査・事例調査・ユーザー調査に携わっている。

 

上野利恵 プロフィール

リサ・リューション事業部 ソリューショングループ Health&Food
係長 上野利恵

—Profile—

入社以降、シニア食や業務用食品領域を中心に調査を担当。
近年は、新規事業や用途開発など、事業戦略の立案に向けた調査も複数実施している。
趣味はカレー屋巡り。休日にはスパイスカレー、スープカレー、欧風カレーなどを食べ歩いている。

 

藤原桃子 プロフィール

リサ・リューション事業部 リサーチグループ Health&Food
主任 藤原桃子

—Profile—

入社以降、ヘルス&フード分野のマーケット調査を中心に担当。
近年は、ヘルス分野の消費者調査や独自調査も複数実施している。

 


―なぜ今回は、製パン・製菓原材料に関する調査を行ったのですか?

上野製パン・製菓原材料市場は、コロナ禍の影響から2020年に前年割れとなりましたが、その後は回復し、2024年で1兆2,000億円を超える規模となりました。
こちらのレポートは2013年から隔年で発刊してきましたが、前回の発刊から3年が経ち、お客様からは市場がどのように変化したのか、今後どうなるのか知りたい、製パン・製菓原材料全体を網羅した情報は中々ないので作成してほしい、といった声をいただいておりました。
そのため、今回はお客様のご要望にお応えして、製パン・製菓原材料市場の詳細を明らかにすべく、調査を実施しました。

 

―そのような背景があったのですね。
では、調査を実施して明らかになったことは何だと思いますか?

川原:まず、製パン・製菓原材料市場は、インバウンド需要の回復に加えて、原材料高騰・人手不足・食品ロスなどの課題を解決する提案活動が活発化し、拡大につながっていることがわかりました。特に、好調企業の共通点としては、近年の原材料高騰に対応した”高付加価値の創出”が特徴のひとつとして挙げられます。

 

―なるほど。先ほど、原材料高騰の話が挙がりましたが、やはり製パン・製菓原材料ユーザーへの影響は大きいのでしょうか?

上野そうですね。近年の乳原料や鶏卵等の原材料高騰と原材料不足は、製パン・製菓メーカー・ベーカリー店・和洋菓子店・外食産業など、各業界の共通課題となっており、ユーザーの商品開発に多大な影響を与えています。また、外食産業や専門店では、熟練者の減少などの人手不足も深刻な課題となっています。このほかにも、食品ロス・生産ロスや燃料・電力等の高騰など、ユーザーが抱える課題は多いです。製パン・製菓原材料メーカーに対しては、こうした複数の重要課題を解決する提案が求められています。

 

―そうすると、メーカーではどのような提案活動が行われているのでしょうか?

川原例えば、原材料の高騰に対しては、①おいしさの維持とコスト低減に寄与する代替品の提案、②価格上昇以上の高付加価値を創出するブランディング等が行われています。具体的には、生クリームの代替品としてコンパウンドクリームや植物性クリーム、バターの代替品としてバターのコク味を強化したマーガリンや発酵風味料、卵不足に対応したカスタードフィリングや植物性カスタードクリームの提案などが挙げられます。また、付加価値を高めるため、BtoBにおいても、コンセプトムービー等でブランドの世界観を伝える情報発信に注力したり、共通ロゴ等でユーザーを巻き込んで価値を共創する取り組みに力を入れるケースも見られます。

 

―なるほど、そのようなことに取り組まれているのですね。
最後に、今回の調査のここに注目してほしい!というポイントがございましたらお聞かせください。

藤原今後、製パン・製菓原材料市場はCAGR2.5%のペースで成長し、2030年には1兆4,000億円超に達すると予測されます。農林水産省の調査によると、今後も乳製品などでは価格高騰や供給減の発生が懸念されています。また、専門店や外食産業の人手不足も慢性的な課題となっています。
当レポートでは、市場動向を分野別、種類別、業態別で分析し、さらに、ユーザー業界が抱える課題を解決する各社の戦略、好調企業の事例などを明らかにしています。
製パン・製菓原材料を展開されている企業様のさらなる成長と今後の戦略立案に向けて、当レポートが有益な情報となれば幸いです。無料の試読サービスもございますので、当レポートに少しでもご興味・ご関連がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

―本日は貴重なお話しありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2024年 製パン・製菓原材料の市場分析調査」レポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。

 

『2024年 製パン・製菓原材料の市場分析調査』