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2024.07.26

リサーチャーに聞く!#88 『2024年 世界の再生医療・遺伝子治療CDMO市場』調査のポイント

PRESS

CHEMICAL

第88回は、2024年7月12日発刊の『2024年 世界の再生医療・遺伝子治療CDMO市場』です!
再生医療・遺伝子治療を受託の立場から支えるCDMOの動向を調査。再生医療・遺伝子治療CDMOの企業概要、沿革、事業体制、売上高推移、主要提携状況、今後の展開について調査した当レポートについて、弊社リサーチャーの天野洋介に調査のポイントをインタビューしました!

 

天野洋介 プロフィール

リサ・リューション事業部 リサーチグループ Chemical
主任 天野洋介

—Profile—

入社当時から、Chemical分野での調査を担当している。
これまでに、医薬品原薬・中間体、界面活性剤、農薬、肥料・土壌改良材等の調査を行った。
趣味はライブ観戦とギター演奏。学生時代からMr.Childenの熱狂的なファンであり、ライブも頻繁に行っている。

 


―なぜ、今回、再生医療・遺伝子治療CDMO市場の調査を実施しようとしたのですか?

天野現在、先端技術の発展に伴って、再生医療製品や遺伝子治療薬の開発プロジェクトおよび製造プロジェクトが活発化しております。特に、再生医療・遺伝子治療についてメイン市場の米国においては、有望な開発品が増加していることから、今後も再生医療製品や遺伝子治療薬市場は拡大していくとみられます。
同背景に伴い、再生医療・遺伝子治療の開発や製造を請け負うCDMO(開発製造受託機関)に受託案件が急増していると考えられております。
引き合いが増加しているこの時期に、再生医療・遺伝子治療CDMOの市場規模や将来性、主要各社の動向や戦略を調査・分析することで参入企業や関連企業の方に有益な情報を提供できるのではないかと思い本調査を開始しました。

 

―なるほど。では、今回の調査で明らかになったことは何ですか?

天野:参入企業は「提携」、「設備拡張」を行うことで、再生医療・遺伝子治療CDMO事業を積極的に展開していることが分かりました。「提携」においては、新規開発品、製造品を進めている製薬メーカーやバイオベンチャーとの間で提携を結ぶことで、開発および製造案件を請け負うCDMOが多数いました。今後も、CDMOは受託案件の実績を積み上げて、製薬メーカーやバイオベンチャーに提案を行い、提携までに繋げる取り組みが重要になってくると感じております。
一方、「設備拡張」においては、主にグローバル企業が商業製造に向けて設備を拡張していることがわかりました。例えば、あるグローバルCDMOは、既存設備の増設と設備の新設を行っております。具体的には、米国に遺伝子治療施設に追加で製造設備を拡張し、翌年には、ベルギーにある細胞治療研究センターに商業規模の細胞治療製造拠点を開設しております。今後も、グローバルCDMOを中心にさらなる受託案件の取り込みに向けて、設備投資していくことが予想されます。

―わかりました。他に調査を行った中でのトレンドなどはありましたか?

天野次世代の再生医療として期待されている「エクソソーム」をCDMOサービスとして開始を目指している企業が多くあり、現在のトレンドであると感じました。エクソソームとは、細胞から分泌される細胞外小胞であり、細胞間の情報伝達を担うとされている最先端のモダリティです。主要各社がエクソソームの開発製造受託に投資を行ったり、エクソソーム治療薬の検証製造を受託するなど、取り組みが活発化しております。今後もエクソソームCDMOの実用化に向けた動きが相次いでいくとみられます。

 

―各社の取り組みが活発化しているのですね。今回の調査のここに注目してほしい!というポイントがございましたら、是非ともお聞かせください。

天野主要各社の事業体制について、多角的に分析しているところを注目してほしいです。具体的には、主要各社が再生医療と遺伝子治療のどちらを受託しているのか、遺伝子治療薬の原料となるプラスミドDNAを自社で調達しているのか、治験薬製造から商業製造まで対応しているのか、また、海外のどの地域に開発製造拠点を設けているのかなど、参入しているCDMOの体制を網羅的に調査・分析しております。当資料は、主要各社の再生医療・遺伝子治療CDMO事業体制の理解を深めることができ、また、関連企業様の事業戦略の一助になると自負しております。

 

―ありがとうございます。最後に資料の活用ポイントを是非聞かせてください。

天野再生医療製品や遺伝子治療薬は低分子医薬品やバイオ医薬品と比べると市場規模は、まだまだ小さいのが現状ですが、伸長率は非常に高く、今後、医薬品市場の中で存在感を示していくとみられます。その中で、製薬メーカーやバイオベンチャーの受託の立場から支えるCDMOの存在はますます重要になっていくと考えられます。当資料では、再生医療・遺伝子治療CDMOの事業体制や売上高、提携状況、今後の戦略について記載しております。再生医療・遺伝子治療CDMOに関連する企業様にとって有益な情報が掲載されており、事業戦略にお役立ていただける内容となっております。是非ともご試読・ご検討いただけますと幸いです。何卒よろしくお願いいたします。

―本日は貴重なお話しありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2024年 世界の再生医療・遺伝子治療CDMO市場」レポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。

 

『2024年 世界の再生医療・遺伝子治療CDMO市場』