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2024.08.08

リサーチャーに聞く!#92 『2024年 東南アジアの健康食品市場』調査のポイント

PRESS

HEALTH

第92回は、2024年7月19日発刊の『2024年 東南アジアの健康食品市場』です!
世界の健康食品市場のうち、今後も大幅な成長が見込まれる東南アジアの主要各国に焦点を当て、各国における健康食品市場の主要企業の取り組み状況や戦略などの分析、ヘルスクレーム別や成分別、チャネル別などの売上算出を行い、東南アジアの健康食品市場の動向およびトレンドを明らかにした当レポートについて、弊社リサーチャーの堀越滉平、前田雅俊に調査のポイントをインタビューしました!

 

堀越滉平 プロフィール

リサ・リューション事業部 ソリューショングループ Health&Food
主任 堀越滉平

—Profile—

2018年の入社当時から健康食品分野で主にマーケット調査を担当している。
これまで健康食品通販や乳酸菌関連商品、健康食品R&Dなどの調査を行った。
趣味は野球観戦で、大の阪神ファン。今年も猛暑に負けず、積極的に甲子園球場で応援に努めている。
連覇の難しさをひしひしと感じているが、シーズンの最後まで全力応援を続けていく。

 

前田雅俊 プロフィール

リサ・リューション事業部 ソリューショングループ Health&Food
前田雅俊

—Profile—

2022年に入社後、健康食品分野で主に通信販売や研究分野の調査を担当。
現在は、知見を広げるために様々な分野のレポート作成に関わっている。
また、最近は会社近くに京セラドーム大阪があることで、野球観戦が増加。
ファンである中日ドラゴンズ観戦のために、バンテリンドームへの遠征も計画中である。

 


―海外でも米国や中国など健康食品市場の規模が大きい国は他にもあると思うのですが、なぜ今回東南アジアの健康食品市場について調査を行ったのですか?

堀越弊社では東南アジア市場を以前から注視しており、健康食品のほかにも食品や飲料、化粧品などのマーケットを調査していました。特に、健康食品市場は2015年から年平均成長率5.1%で拡大を続けており、新たに参入する日系企業も多いことから注目すべきマーケットと考え、定期的に調査を実施しています。
また、東南アジアの健康食品市場については、人口増加や中間層の拡大による経済成長、少子高齢化や生活習慣病患者の増加などによる社会的要因なども影響して、今後も市場の拡大が期待されています。
さらに、お客様からは「東南アジア市場に興味があるので最新トレンドや詳しいマーケット情報がほしい」、「各国の市場について把握し、今後自社商品を展開する際のデータとして活用したい」などの調査依頼も多くいただいております。
このように、今後も大幅な市場の成長が見込まれることや、お客様からのニーズが高いなど注目すべき点が多いこともあって、今回東南アジアを調査することにしました。

 

―そのような背景があったのですね。では、調査を実施してどのような事が明らかになったのでしょうか。

前田:今回の調査では、特に成長をしている東南アジアの5ヶ国(タイ・マレーシア・インドネシア・ベトナム・シンガポール)で実施したのですが、国によって商品面・販売面ともに違いがあることが分かりました。

 

―そうなのですね。国によって違いがあるとのことですが、まず商品面ではどのような違いがあるのでしょうか。

堀越商品面では、コロナ禍や高齢化の進展などによって健康意識が高まっていることで、栄養素補給・免疫対策への引き合いが強くなっており、①生活習慣病・ダイエットや②美容・アンチエイジングといった訴求の需要が拡大しています。
①では、運動不足や不健康な食生活などの要因から、生活習慣病患者の増加が深刻化しており、タイやインドネシア、シンガポールを中心に、各社が同訴求を行う商品の販売に注力しています。また、②では美意識の高い人が多いタイや、老化を防ぎ若さを保つことへの需要が大きいマレーシアなどで、商品が多く展開されています。
このほか、同市場ではハーブ・漢方は”健康効果が高い”という消費者の認識が浸透していることから、需要が高くなっており、マレーシアやベトナムを中心に、各社が同成分を配合した健康食品の販売に注力しています。

 

―なるほど、東南アジアといっても、国によって商品ニーズは異なっているのですね。では、販売面はどうなのでしょうか。

前田販売面では、各国でインターネット利用率が大きく伸びていることからオンラインチャネルが成長しており、特にマレーシアやインドネシア、シンガポールなどでは、ShopeeやLazada、Tokopediaといった外部ECサイトを中心に、需要が拡大しています。また、近年はインターネットが普及していることから、FacebookやInstagram、TikTokなどのSNSを活用し、自社アピールに努める企業も増加しています。
ちなみに、外部ECではタイはShopeeとLazadaの2強、インドネシアはTokopediaとShopeeの2強など国によって違いがありました。また、SNSでは各国ともFacebookに注力している傾向がみられたほか、XやInstagram、YouTubeなどの活用に注力している企業も多くなっていることが分かりました。

 

なるほど、商品面・販売面ともに国によって傾向が異なるのですね。
それでは、今回の調査のここに注目してほしい!というポイントがございましたら、是非ともお聞かせください。

堀越今回の調査では、特にヘルスクレームに着目してレポートをまとめている点がポイントになっています。コロナ禍以前からニーズが高い”栄養素補給”や、コロナ禍でニーズが高まった”免疫対策”は各国とも市場が拡大しているのですが、この2つのヘルスクレーム以外は国によって伸長率が異なっていました。
例えば、インドネシアやベトナム、シンガポールといった国では、生活習慣病患者の増加が深刻化していることから、”心臓病リスクの低減”や”血圧・血管・血流対策”、”コレステロール値の改善”などのヘルスクレームが好調に推移していることが分かりました。
レポートでは、「市場分析」の項目で、23のヘルスクレームにおける2019~2024年(見込)の売上高を詳細に掲載して国ごとの傾向の違いが分かるようになっていますので、その他のヘルスクレームの売上高につきましても是非ご覧いただけますと幸いです。

―本日は貴重なお話しありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2024年 東南アジアの健康食品市場」レポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。

 

『2024年 東南アジアの健康食品市場』