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2024.08.08

リサーチャーに聞く!#93 『2024年 女性の頭皮・髪に関する意識・実態調査(第5弾)』調査のポイント

PRESS

BEAUTY

第93回は、2024年7月10日発刊の『2024年 女性の頭皮・髪に関する意識・実態調査(第5弾)』です!
女性の頭皮・髪に対する考え方やヘアケアアイテムの利用実態、情報源、美容院・サロンの利用実態などについて調査した当レポートについて、弊社リサーチャーの池本マーシャに調査のポイントをインタビューしました!

 

池本マーシャ プロフィール

リサ・リューション事業部 リサーチグループ Beauty
池本マーシャ

—Profile—

2017年の入社当時から化粧品分野でマーケット調査を担当。
主にスキンケアやヘアケアなどに関する市場レポートの作成に従事している。
化粧品検定1級を取得し、コスメコンシェルジュの資格も持っている。
趣味は美味しいご飯を食べることで、毎日ランチはお気に入りの店の定食を食べている。
MBTI診断(16パーソナリティ)は”仲介者”タイプ。

 


―今回、女性の頭皮・髪に関する調査を実施したとのことですが、なぜこのタイミングで?

池本こちらの調査は2020年から毎年行っている定点調査で、今回は5回目の調査となります。経年で変化を読み取れたら興味深いと思い定点で調査を行っているので、実査は毎年4月下旬に合わせて行っております。

ちなみに当初、調査を行ったきっかけとしては、化粧品チームの1人が”頭皮のニオイ”に着目した企画を挙げたことでした。そこから、「頭皮のニオイ悩みを抱えている女性は意外と多いのではないか?」「自分で何気ない時に気づくのか?人から指摘されて気にし始めるのか?」「ニオイを気にしている人はどういったケアを行っているのか?」など議論が展開していくなかで、髪と頭皮に関する悩みやケア、購買行動の実態を知れるレポートを作ろうということになりました。さらに、自宅ケアだけでなく、サロンでのケアや購買行動も見れるよう調査設計することで、サロン向け商品を展開する企業様にもお使いいただけるようにしました。

 

―当初の調査のきっかけは”頭皮のニオイ”に着目したことだったとは!
5回目となる今回は、調査前にはどのような仮説をお持ちでしたか?

池本:調査前は「消費者の”頭皮ケア意識”が高まっているのではないか」という仮説がありました。
先日、美容院でヘアケア商品の紹介資料を見ていると、『頭皮が1㎜下がると、顔の皮膚は1㎝、胸は3㎝、おしりは5㎝下がると言われている』と書かれていて、私自身「これは頭皮ケアしないと!」と思いました(笑)
最近は頭皮をケアする商品において、頭皮ローションや頭皮美容液といった化粧品以外に、”頭皮の凝り”を和らげるような頭皮用マッサージブラシや、”ヘッドスパ”や”スカルプケア”を謳った電動頭皮ブラシといった美容家電などが増えているように思います。
また、タレントのMEGUMIさんなどは、頭皮マッサージを行うことで、フェイスラインがスッキリしてほうれい線ケアにもつながるということを発信していて、こうした近年に見るSNSやTV、美容雑誌といった情報の動向からも、頭皮ケア意識が消費者の間で高まっているのでなないかと考えておりました。
近年、スキンケアでも土台からケアしようといった意識、ボディ・ヘルスケアでも体を温めて根本からケアしようといった意識が広まっているように感じますが、頭皮も”美の土台”であることがこれから浸透していくような気がしていたので注目していました。

―頭皮ケア意識が高まっているという仮説を持っていたんですね!
実際に調査した結果はどうでしたか?

池本Q9「頭皮ケアの意識」の設問では、過去との比較で、『頭皮の汚れ』『白髪』『髪のパサつき』『頭皮の凝り』といった悩みを持つ人の「頭皮を意識したケア」の実施率が高まっていることがわかりました。
『頭皮の汚れ』『頭皮の凝り』については、悩みをケアするのに頭皮ケアを行うのは、ある意味当たり前にも思えますが、『白髪』や『髪のパサつき』については、頭皮からケアしているのは少し意外かと思いまして、髪と頭皮を紐づけて考えていることが窺えました。
また、Q27「頭皮・髪のケアに対する意識」の設問では、『顔のたるみ』『顔のハリ』『フェイスライン』をケアするために”頭皮ケアは重要”と思う人はそれぞれ6割を超えていることがわかりました。
これらの結果は、頭皮の悩みにも、髪の悩みにも、さらに顔の悩みにも、頭皮ケアが重要と消費者は感じているいうことを示しております。
ですので、頭皮ケアアイテムの展開において、消費者へのアプローチやコミュニケーションにおいてご活用いただける面白いデータなのではないかと思います。

 

―頭皮と顔の相関性ということですね、面白いデータですね!
ちなみに、今回で5回目の調査かと思いますが、ほかに何か変化した点や新たな発見はありましたか?

池本特に変化が目立ったのは、①環境配慮に対する意識、②将来不安に思う頭皮・髪の悩み、③美容師に求めるコミュニケーションですね。

①環境配慮に対する意識については、2022年版から「イメージがアップすると思う環境配慮の取り組み」と「多少高くても購入したいと思う環境配慮の取り組み」の2軸で聞いているのですが、この3年間での出現率は、前者は下がっており、後者は上がっているんです。つまり、消費者の環境配慮に関する意識は高まっており、環境配慮は単なるイメージアップとして取り組むような事ではなくなっているということが言えます。

②将来不安に思う頭皮・髪の悩みについては、2020年と比較すると、「ハリ・コシのなさ」「ツヤのなさ」「うねり」が5pt以上増加しています。特に「うねり」は+9.5ptと大きく増加する結果となりました。「うねり」は、現在の悩みでも、年齢による変化でも増加しているので、「うねり」訴求に需要があると考えています。

③美容師に求めるコミュニケーションについては、「ヘアスタイリング・ヘアアレンジに関するアドバイス」が大きく下がっており、反対に「自分に合ったヘアケア」「自分に合った白髪染め」「自分に合ったファッションカラー」についてのアドバイスが増加しております。これは、消費者はヘアケアやヘアカラーにおいてパーソナルなアドバイスをしてほしいと思っているということですね。”自分に合った”が大事なポイントと言えそうです。

 

―まさに経年比較だからこそわかる内容で、消費者意識の変化を捉えるのに有益なレポートですね。
それでは最後になりますが、読者の皆様に一言ありましたらお願いします。

池本今回の調査では、新たに「ヘアオイルに求めること」「ブランドチェンジしようと思うタイミング」「ヘアカラーブランド」「ヘアカラートリートメントブランド」の設問を追加しております。
なかでも「ヘアオイルに求めること」については、ヘアオイルのユーザーが年々増加しているが、どういう目的でヘアオイルを使っているのか知りたいというお声を頂いたこともあり、差別化ポイントを探れたらと思い加えております。
また、ヘアカラーとヘアカラートリートメントのブランド聴取については、認知度や現在使用、今後の使用意向を聞いているため、ベンチマークとの比較・分析などができますので、カラー剤を展開するお客様にもよりご活用いただけるレポートになっております。

自宅とサロンの両方を同時に見れる調査は珍しく、この5年の変化を比較しながら見ることもできますので、消費者のヘアケア意識・実態を把握したい方にはぜひ手にしてほしい1冊です。
オンラインミーティングにて、レポートの見たいデータをお見せできますので、ぜひお気軽にお問い合わせいただけましたら幸いです!

―本日は貴重なお話しありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2024年 女性の頭皮・髪に関する意識・実態調査(第5弾)」レポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。

 

『2024年 女性の頭皮・髪に関する意識・実態調査(第5弾)』